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雨の登山でレインウエアを着ていても濡れる理由。対策と快適登山のテクニック

2018年7月25日 更新

ある程度の回数、登山を重ねていくと、どうしても避けられないのが雨です。
必携装備のレインウエアがいよいよ本領を発揮するわけですが……。雨の山を一度でも歩いた人なら、このことに気付くはずです。
“レインウエアを着ているのに、濡れる”
それはレインウエアの性能によるものなのか? それとも別の理由なのか?
多くの登山者が、釈然としないまま雨の山を歩いていると思います。
ウエアが濡れると不快なだけでなく、気温がぐっと下がる雨天時はとくに、冷え・寒さを引き起こし、低体温症のリスクを深めてしまいます。
雨の登山で濡れないようにするには、レインウエアを正しく着用し、しっかりとメンテナンスを行うこと。そして、それでも防げない水や汗を適切に処理できる下着を着用することです。
原因を知って対策できれば、雨の日の山も安全・快適に歩けますね。

レインウエアを着ているのに、中のシャツが濡れる

レインウエアを着れば安心と思っていたら、いつの間にか中のシャツが濡れている……。

“買ったばかりのレインウエアなのに浸水?”
“完全防水のはずなのに……どこから雨が入ったの?”

誰もが味わう、雨の山歩きの現実。
おかしいな?と思いながら、濡れの原因が分からず、冷えや不快感をガマンしながら歩き続けている人がほとんどだと思います。

レインウエアを着ているのに濡れる。その原因は、大きく分けて2つあります。それが浸水と結露。

原因その1「浸水」

原因の1つ目は浸水です。

ただし、完全防水のレインウエアからまんべんなく浸水してくることは、まずありません。
浸水は多くの場合、3つの開口部で起きています。
それは、首元と左右の袖口です。

フードとファスナーに気をつける

フードをしっかり被っていなかったり、前ファスナーを途中までしか上げていないと、首元から徐々に浸水し、気付いたときには肩から背中・胸にかけて中のウエアがすっかり濡れてしまうのです。
できるだけ中に水滴が入らないよう、フードをちゃんとセットしてファスナーを顎まで上げることが大切です。

中に着たシャツの袖は少しまくっておく

レインウエアの袖口には、たいていベルクロなどのアジャスターがついています。これを開いたままにしていると、腕の上げ下げをきっかけに雨水が浸入しやすくなります。そうして浸入した雨水がベースレイヤーの袖を伝って広がり、腕全体が濡れてしまうのです。
袖口のアジャスターを閉め、中に着たシャツの袖を少しまくっておけば、濡れを最小限に抑えることができます。

原因その2「結露」

レインウエアを着ているのに濡れる原因、2つ目は結露です。
雨の日の電車の窓ガラスが、曇って濡れる。それと同じことが、レインウエアの中で起きているのです。

登山は、大量に汗をかき続けるアウトドアスポーツです。歩いている限り、身体は汗をかき続けます。
汗は通常、水蒸気となってウエアの外へと放出されるのですが、レインウエアを通過できなかった水蒸気が結露し、中のウエアを濡らします。

汗の量は「登山の水の量と汗のはなし」で詳しく紹介しています 

登山中、自分ではなかなか把握しにくいのですが、外からの浸水以上に、この結露が原因になって濡れることが多いと考えられています。

防水性だけじゃない、透湿性も大切なレインウエアの機能

登山用のレインウエアは、防水性だけでなく透湿性が備わった防水透湿性素材で創られています。透湿性とは、雨や水は通さず、水蒸気を通す性能、つまりは「蒸れにくさ」です。
結露の軽減に大きく貢献する透湿性は、レインウエアの性能で重要視したいポイントです。

さまざまな防水透湿性素材のなかでも、微細な孔が無数に空いた「多孔質」のものが透湿性に優れる素材です。ゴアテックス®やエバーブレス®などがこれに当たります。

また、この「透湿性」は生地に汚れがつくと低下するので、いくら性能がよくても洗濯をしていないレインウエアは結露しやすくなります。洗濯も大切な結露対策です。

洗濯方法は「ホームケア塾」で紹介しています 

撥水性をケアする

結露対策でもうひとつ重要なのが、レインウエアの撥水性です。
レインウエアの表面の生地が雨を含んで濡れてしまうと、せっかくの「透湿性」が発揮されなくなるためです。
生地表面で雨粒が弾けて転がる状態ならば安心! 定期的に撥水チェックをして、ホームケア用の撥水剤などでケアしましょう。
ある程度ならば、熱をかけることで撥水性を復活させられるので、洗濯後にアイロンがけをするのもおすすめです。

洗濯・アイロンがけの方法は「ホームケア塾」で紹介しています 

レインウエアだけで、100%濡れを防ぐのは難しい

レインウエアを着ているのに濡れるのは、浸水や結露が原因でした。
対策によって濡れを軽減して、安全快適に雨の日の山を歩きたいものです。

とはいえ、雨が降り続き、汗をかき続ける環境下で濡れずに歩くことは、じつのところ難しい。レインウエアだけで濡れ対策を行うのは、限界があります。
そこで、バックアップとなるのが、肌に直接触れるウエア=下着です。

下着は濡れ対策の「最後の砦」

登山用に開発された撥水下着は、水を弾くのが特長です。
レインウエアが雨や結露を防ぎきれなかったとき、中がびしょ濡れになったとしても、その濡れをブロックし、肌に水分を寄せ付けません。
肌をドライに保って体温を守ることができます。

気温がぐっと下がる雨天時はとくに、濡れが冷えや寒さを引き起こし、低体温の危険を感じるもの。「最後の砦」となって体温を守る撥水下着は、雨天登山の必携装備といえます。

ちなみにこの撥水下着、汗の不快感や汗冷え防止にも一役買うので、晴れの日も使えます。

詳しい解説は「ベタベタさようなら 登山の汗ケア」をご覧ください 

スタッフからのひとこと

雨合羽の失敗を救ってくれた一枚

WEBSTORE店長
岩井

2013年入社。夏のアルプス縦走と四季の山の恵みの採集が好き。

数年前、北海道・大雪山系を縦走したときのこと。登山口まで行って、なんとレインウエアを忘れたことに気が付きました。急いで山麓の町の服屋さんで作業用の雨合羽を買ってしのぐことにしたのですが……その雨合羽には透湿性がほとんどなく、雨具を着ている意味がないくらい、中に着たウエアが結露でびしょびしょに。大失敗でした。
でも不思議と、寒さに震えた覚えはないんです。
いま思うと、一番下に着ていた撥水のメッシュ下着が良い働きをして、本来低体温症になりそうな状況でも守ってくれていたのでしょう。
雨の山はあまり好きではないのですが、どうしても避けられないシーンもあります。そんなとき、そっとやさしく守ってくれる下着の存在はとても心強いです。

スキンメッシュ® T

登山で雨に降られたとき、濡れたウエアが肌にはりついてブルッと震える。この「濡れ冷え」対策のために生まれた登山用のメッシュ下着です。
速乾性シャツの下に1枚着るだけ。finetrack独自の撥水技術で、肌が濡れるのを防ぎます。外からの濡れ対策のほか、汗による冷え、ベタつき、ニオイの解消にも効果があります。
山に行くなら、まずこの1枚!

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