DRY LAYERING ドライを重ねる 5レイヤリング

投稿者: 相川 創

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スタッフの遊び記録
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この秋に、ビッグウォール、ヨセミテのエルキャピタン・ノーズにトライしてみるつもりだ。
今でこそ、純粋にアクティビティとしても面白くて取り組んでいるクライミングだけど、思い返してみれば、もともとは登らなくてはたどり着けない場所に旅する手段として始めたものだった。
「垂直の旅」であるビッグウォールはクライミングを始めた原点に、立ち返る取り組みでもある。

登攀日:2019年5月11日~12日

「荷揚げがすべて」
と、経験者は口をそろえて言う。登る技術自体は現時点でも対応できそうなので、パートナーと練習できる機会には、基本荷揚げと手続きに重点的に取り組むことにした。

まずはGW。瑞牆で3日間かけて、シングルピッチでの荷揚げ、マルチピッチでの荷揚げ、そこからフィードバックを受けて、荷揚げの手段、ビレイ点での手続きの改良を行った。
ビレイ点でもたもたすることは、積もり積もって膨大な時間ロスにつながる。だからこそ、支点をどのように作り、どんな場面でどのタイプのカラビナを使い、どんなノットを使う、といったことまで決めておくことにした。

そしてGW明けの週、ちょっと複雑な荷揚げとユマーリングの練習をしようと三重の香落渓・小太郎岩を訪れた。
この岩場は、今どき珍しい「ライオンハング」と呼ばれるどっかぶりのルーフを越えていくエイドクライミングができるルートだ。4ピッチの間に、垂壁から、緩傾斜、ルーフ越え、被ったラインと変化にも富んでいる。少し軽めだが、20㎏程度の荷物を荷揚げしながら登ってみることにした。

今回のテーマの一つはスピード。前週の練習では、ビレイ点での手続きや荷揚げに優に1ピッチ1時間以上はかかり、遅すぎて凹んだ。その後の復習で手順としては洗練されてきているので、これをどれだけ短縮できるか。

1ピッチ目、垂壁のエイドクライミング。ピン間隔が遠いので、あぶみの上段に乗る練習にも良いピッチだ。リード&ユマーリングと荷揚げで、このピッチを40分程度で終えることができた。

2ピッチ目は短いフリーのピッチ。頭上に覆いかぶさるライオンハングが威圧的だ。

核心の3ピッチ目。被った壁を10mほど登り、クライマックスの3mくらいのルーフをあぶみの架け替えで越えていくピッチだ。フリーと違ってフィジカルというより道具をいかに使うかのクライミングだが、久しぶりにやってみたらなかなか面白いものだ。

その先の垂壁のビレイ点でハンギングビレイの態勢に入る。荷揚げはほとんど空中を行くので、問題なくスムーズに上がった。ただ、荷物が上がった後もフォローのユマーリングが一向に上がってこない。
やはり、ルーフやトラバースのユマーリングは一筋縄ではいかず、苦労したようだ。本番に向けて、練習課題の一つになりそうだ。

最終ピッチ、いろんなラインが取れるが、時間が押していたので一番被ったラインはいかずに、ハングをトラバースで越えるラインを取ってトップアウト。

同ルートを下降すると、ルートのどっかぶり具合がよくわかる。

翌日は、名張のフリールートで易しいルートをひたすら本数を出して登り込み。
手続き練習と持久トレ。本番に向けて、この2タイプの練習をミックスして行こう。

 

気温が上がってくると荷揚げで大汗をかくようなシーンもあるが、クライミング中、肌はできるだけ出したくないもの。もちろん、丈夫さも必要条件だ。
そんな状況でぴったりなのはドラウトタフ。
摩耗や突き刺しに対する十分な強度を備えながら、分厚すぎず、滑らかな着心地なのも嬉しい。

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クライミングパンツなので、動きやすいことは当然。さらにアルパインやビッグウォールでは、ゲレンデのクライミングやボルダリングと違って、「登山」的な要素も強く、それに対応した機能も必要だ。
春夏の定番トレッキングパンツ、「カミノパンツ」の生地をクライミング用にアレンジした「トルネードパンツ」は、まさにそんな1本。

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