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6/302021

「登山ってそれ自体が旅なんだ ~山に魅せられた旅人の話~」by 鈴木千花

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投稿者: フリーランスフォトグラファー・翻訳家 鈴木 千花

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今回のアウトドア女子は、フリーランスのフォトグラファーとして山岳雑誌などでも活躍されている鈴木千花さん。もともとは海ガールで、世界中を旅していたという鈴木さんが山にハマったきっかけとは何だったのでしょうか? パワフルで「男前」といった言葉がよく似合い、男女問わず同年代からの支持が厚い鈴木さんに、エッセイを寄せていただきました。(fun to track編集部)

目次

  1. 生活が山中心となった私の起点の日
  2. 山での経験が旅の経験に重なって
  3. フォトグラファーとしても山へ
  4. お気に入りはタイトじゃないのにスリムなパンツ

■■■ 執筆者のご紹介 ■■■

鈴木 千花 すずき・ちか

翻訳家・通訳も兼業するフリーランスフォトグラファー。一年の大半を山で過ごし、山岳雑誌『PEAKS』や、登山アプリ「YAMAP」が手掛ける山道具セレクトショップ「YAMAP STORE」などでも活躍中。

登山に加えて沢登りやアルパインクライミングなど、幅広いアクティビティに積極的に取り組むエネルギッシュな姿が反響を呼び、Instagramでは1万人近いフォロワーを持つ。

WEBサイト:CHIKAPAYA

 

生活が山中心となった私の起点の日

今でこそ年の大半は山へ行ったり山に関わる仕事をいただくようになった私ですが、以前はバックパッカーでプロダイバーで、世界中の海を潜っていました。
そのころは常に海や島を追い求めていて、その旅の一環として山を訪れることはあっても、特に山を意識したことはありませんでした。

例えばエジプト行けばピラミッドを訪れるような感覚で、タンザニアに行けばキリマンジャロ登山へ、ネパールに行けばヒマラヤトレッキングへ行っていました。
初めての雪山も初めてのアイスクライミングも、旅の途中でした。

でも、とてつもない絶景の中で貴重な経験をしてきたにも関わらず、寒さに弱い体質もあってか、旅人時代は「山より海派」だったんですよね。

それでも自然が大好きなので、長旅を終えて帰国してからも山に赴く事は何度かありました。
そしてある秋の日、「せっかく日本に帰ってきたことだし紅葉が見たいな」と思い立ち、ふらっと一人で日帰り登山に向かいました。

そしてこのふとした一日が、今や生活が山中心となった私の起点の日になったのです。
幾度となく山に入った今、改めて思い返しても、この日は本当に特別でミラクルな一日でした。

向かったのは谷川岳です。
ロープウェイに乗り、ワクワクしながら山頂方向を眺めると・・・

「あれ?なんか上の方・・・白い・・・」

実は台風一過を狙って向かったのですが、台風はなんとうっすら初雪を降らせて過ぎ去って行ったのでした。

少し戸惑いましたが、積雪の具合や気候を様子見ながら、無理そうだったら引き返そうと思い登り始めました。

すると、前方に目を引く格好をした集団が。

足袋に袴に獣皮の腰掛、揃って念仏を唱え、高らかにも厳かな音色で法螺貝を響かせる姿を見てやっと思ったのは…「コ、コスプレじゃない!」ということでした(笑)

 

山での経験が旅の経験に重なって

恐れ多くも、歩きながら山伏さんたちに近づき話しかけてみると、満面の笑みで受け応えしてくださり、しかも同行カメラマンかのように撮らせてくださり。
気づけばずっと山頂まで一緒に登っていました(笑)

登りながら六根清浄を唱える姿や、登山道中にある鉾やら社で念仏を唱える姿を目の当たりにし、古からの絶対的である自然に対する畏怖や畏敬の念と人間との関わり、そして今に到る山岳文化を教えていただく中で、今までの自分の登山に対する経験や想いにはなかった概念を生で感じさせてもらったのです。

そして山頂へ。
海溝に吸い込まれるように続く珊瑚のような霧氷、稜線でくっきり分かつ雲海。
背後にはまだ紅葉の残る山々が向かいにそびえ立ち・・・。
360度、初めて見る壮大な景色に高揚が収まりませんでした。

一人気ままに山頂タイムを過ごしたかったので山伏さんたちとは挨拶を交わしお別れしたのですが、その後も、稜線で写真を頼んだら会話が進み、鍋を御馳走してくれるパーティーがいたり、山頂で絶景の感動を分かち合ってくれたパーティーと下山途中にまた出会い、夕食を一緒に食べ帰りも車に同乗させてくれたり。

人との出逢いに溢れ、人の優しさに触れた忘れられない濃い一日になったのでした。

一人で行ったのに全く一人ではなく、様々な人と出逢い触れ合い、初めて見る景色や初めて知る世界にドキドキワクワクし、胸いっぱいの感謝や感動を味わう。

この経験が、旅をしていた時の経験と重なりました。

「登山ってそれ自体が旅なんだ」
「一日でこんな濃い非日常的な冒険ができるなんて」

と、この日から山の魅力を知り、取り憑かれたように山に行くようになりました。

 

フォトグラファーとしても山へ

山を始めてからはクライミングにも興味を持ちました。

そんなとき、ある出版会社主催のクライミングイベントに誘われ参加したことがきっかけで、山岳雑誌との関わりを持つことになったのです。

小川山でのイベントだったのですが、クライミング講習が色んなエリアで一気に行われ、岩場から岩場までのアプローチも時間がかかることから、全講習を撮るのが難しい、フォトグラファーが足りなさそう、と当日なったようです。

そこで、私が参加する講習の写真を私が撮ってくれないかとお願いされて撮影をしたのです。

掲載された写真はとても小さかったものの、何においても初めのきっかけが難しいので、思いがけずこんな機会をいただけてとてもラッキーでした!

その後、フォトグラファーとして山を訪れる機会が増える中で、アウトドアや山に携わりそれを仕事やライフワークにしている人との繋がりも増えました。
なんとも興味深い人生をそれぞれ経て今に至っている姿を見ていると、その人たちの「ありのまま」を写真に撮りたくなってきて・・・。

元々、下界の撮影では「働く人」や「自然体の姿、ありのままを切り取る」フォトジャーナルが好きなんです。
なので今後は、ビジネスやサービスやプロダクトではなく、「人」にフォーカスした写真も撮っていけたら楽しそうだなと思っています!


お気に入りはタイトじゃないのにスリムなパンツ

ある仕事で山に入ったとき、アウトドアライターの方におすすめされて穿いてみたのが「カミノパンツ」でした。
それ以来カミノパンツは私の愛用アイテムです。

気に入っている点はいつくもありますが、何よりもまず感動したのが、穿いた瞬間のバランスの良いフィット感でした。

自分が体型的にガッチリしているタイプなので、いつもパンツの試着ではヒップ周りや太腿がタイトになったり、丈が短くなってしまうことが多く、逆にヒップや太腿、丈に合わせたサイズを選ぶとウエストが緩くなってしまうものばかりだったんです。
結局メンズ物を選ぶ羽目になり、そうするとシェイプが変わり、やはり女性にはバランスが悪かったり、ということが日常茶飯事でした。

なので、「自分にあったものを探す」よりむしろ「どこを妥協するか」という点で選ぶことが多かったです。

その点カミノパンツは、サイズ感がちょうど良く、タイトは嫌いでゆとりも欲しいけどスリムに見えるというまさに“神のパンツ”でした!(ダジャレ、失礼しましたw)

実際のアクティビティの中で感じる事は、丈夫という事ですね。
耐摩耗性がしっかりあり、クライミングでの岩場やバリエーションでの藪漕ぎでも不安を感じたことがないです。

撥水性も高いので、ハイキングでの朝露に濡れた草木道や、多少の雨でもレインを穿かずに済み使い勝手がいいです。

今年、私が特に頑張りたいと思っているのがアルパインクライミング。

フリーの岩場よりは山ありきのクライミングの方が冒険感があって好きで、クライミングルートでしか見れない景色を堪能できること、技術と経験を詰んでこそのルートを踏破する緊張感や達成感の大きさに魅了されて、周囲の強く頼もしい仲間たちに付き合ってもらって、少しずつですがトレーニングもしています。

だからそんなアルパインクライミングで、今年もカミノパンツが活躍してくれると思います。

 

■■■ 鈴木千花さんのお気に入り ■■■

カミノパンツ

山で穿くパンツには1回1回の脚上げにかかるストレスが軽減できる動きやすさと軽やかさが必要。もちろん岩や木で擦ったときにすぐ破れてしまわないタフさも欠かせません。そして、穿いたときのシルエットの美しさも譲れない。
カミノパンツは、そんな欲張りなアウトドア女子におすすめの1本です。

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