最強の5レイヤリングとは

久々の晴天に恵まれた休日、風は強いが視界が開けた気持ちのよい八ヶ岳を楽しんだ。怪我を押しての山行だったため慎重に。
■アクティビティ日:2020年2月3日(月)

仕事終わりに電車で移動して、石和温泉駅近くの漫画喫茶で仮眠。今回のパートナーは、大のアルパインクライミング好きで、過去にヨーロッパにも遠征経験のある関根。3:00に関根と合流して八ヶ岳山荘へ向かう。
道中車のメーターに表示されている外気温はマイナス1度。例年に比べると明らかに暖かそうだ。

4:30頃、八ヶ岳山荘に到着。ここで装備を整えて、林道を歩き始める。
実は先月1月末にスノーボードで肋骨を痛めてしまったのだが、今のところ歩いている分には問題なさそう。
6:06、美濃戸山荘を通過。

6:57、日が上がり北沢が明るくなってきた。前日に山小屋でイベントがあったこともあってか、かなり明瞭なトレースがついていた。

7:40、摩利支天大滝へ向かう沢の出合。こんもりした岩と赤テープが目印だが、トレースがなかったらどこが出合かまったく分からない。トレースの主に感謝。

遠く阿弥陀岳北西稜が見える沢を詰める。
途中からラッセル混じりになる。
これまで特に痛みを感じなかったが、膝で雪を押し固めたり、腕で雪を払いのける動作が肋骨にひびいてしまう。
雪の多い箇所は関根がトップで抜けることに。

8:33、摩利支天大滝。滝右側は下までつながらないまま崩壊してしまったようで、幅は狭い印象。
滝中央、少し凹角になっている部分が簡単そうだ。
大滝のリードは関根の厚意でありがたく頂戴した。いざリード。

ところが登ってみたら結構苦戦。滝自体はなんてことないのだが、3本目のスクリューがまったく入らない。スクリューをよく見たら刃が丸まっている。片手ではどうにもならないのでアックステンションをして両手で力ずくでねじ込んだ。4本目もそんな調子。時間がかかって仕方ないので、意を決し、残りの滝はランナウトして抜けた。深く反省。

11:00、フォローの関根も大滝を抜ける。ここからはルンゼを詰め、登りやすいところから北西稜に抜ける。摩利支天大滝から阿弥陀岳北西稜に抜けたパーティは最近いなかった様子で、トレースがなく急斜面の膝ラッセルとなる。

12:18、稜線。青空が広がって気持ちがいい!

山頂方面にはナイフリッジ、そして岩壁が見える。

高度感のあるナイフリッジを越え、第一岩壁に取り付く。1P目は岩壁を右に回り込みルンゼ手前でピッチを切る。2P目、ルンゼに入る (13:20) 。支点に乏しく、岩が露出していて結構いやらしい。

2P目終了点から。中央のルンゼから途中右に見える細いリッジに移った。

3P目は北西稜の核心ピッチ。関根リードで右側に見えるクラックを登攀。取り付いてすぐに残置スリングがあった。中間部からはハンドジャムがぴったりきまる凹角のクラックにステミングとプッシュで登る。関根は無事突破。私もフォローで続くが、このピッチは肋骨にひびくムーブが続いて悶絶…。写真は核心を抜けた後の安堵の表情 (14:40) 。

その後はコンテとスタカットを交えて、阿弥陀岳に向けて雪稜を歩く。
御小屋尾根にぶつかり (15:22) 、まもなく阿弥陀岳山頂 (15:38) 。遠く富士山がはっきりと見える。

南アルプス方面。

中岳〜赤岳方面。

阿弥陀岳と中岳の間にある沢から行者小屋に向けて下山開始 (15:51) 。
想像はしていたが、やっぱり下山時の歩行の衝撃が肋骨にひびく。できるだけ振動を起こさないように慎重に歩いていたらかなり時間がかかってしまった。

行者小屋 (16:18) 。ここで休憩がてらクライミングギアを片付ける。

南沢を下山中、日の入りを迎える。空が怖いくらいに真っ赤に染まっていた (17:23) 。美濃戸山荘を過ぎ、八ヶ岳山荘にもどったのは19:00近く。天気とパートナーに恵まれ、丸一日八ヶ岳を満喫できた。
しかし身体が万全でない時に山に登るのはやはりおすすめできない。行動時間が長引いてしまうと暗くなってからの行動も余儀なくされる。もちろん今回はそれも想定したうえで十分な準備をしていたが、時間や体調を気にしながらの行動は、せっかくのクライミングを100%楽しむことができない。
しばらく養生して、また心から山を楽しめるようになってから戻ってこようと思う。

 

ストップ&ゴーの多い冬季アルパインクライミングでは、L1~L5まで適切にレイヤリングすると衣服内の温度変化や濡れ・蒸れを感じにくくなりとても快適。
特にお気に入りはポリゴン2ULジャケットとニーパンツ。2ULシリーズは通気性を程よく抑えた生地とファインポリゴン、そしてベンチレーションで適度な保温性をキープできる。
中でもニーパンツは、冬季用ブーツと干渉しない丈の長さで、かつ足の動きを妨げないため今回の山行では重宝した。

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