DRY LAYERING ドライを重ねる 5レイヤリング

投稿者: 西村 忠之

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スタッフの遊び記録
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クリスマス前に今シーズンの足慣らしに歩いた遠見尾根。
あの時見た五竜岳のしびれるようなカッコよさが忘れられず、finetrack企画開発課の芳本を誘い、東京オフィスより営業課の樫本を呼び出し、五竜岳アタック山行を計画した。
芳本と私は山での食には、内容も量もこだわりをもつ。肉やモチ等様々なリクエストを行い、食担となった樫本には文字通り重荷を背負わせることとなった。

■山行日:2020年2月29日~3月1日
2/29 10:00白馬五竜アルプス平~13:00大遠見山~13:30西遠見山手前(泊)
3/1 6:00西遠見山~8:00五竜山荘~10:00五竜岳山頂~12:00五竜山荘~13:00西遠見山~15:30白馬五竜アルプス平

金曜日の終業後に夜を徹して車を走らせ、翌朝未明に白馬にてモチを忘れた樫本と合流。別ルートにてモチを調達後に出発。
スキー場にて準備を行い、テレキャビン、リフトを乗り継ぎ入山地点を目指す。今回の目標は五竜岳のてっぺんに立つこと。その目的の為には使えるものはすべて使う。巻けるとこはすべて巻く。

宣言通り地蔵の頭は回避し、まずは樹林帯からのハイクアップ。二ノ背髪まではどんどん高度を上げていく。

小遠見山は北側をトラバースしどんどん先を目指す。
鹿島槍ヶ岳と五竜岳を見渡せるこのルートは尾根を歩くだけでも楽しめる。

どーんとそびえる五竜岳山頂と武田菱。
クライマーである樫本の背中と武田菱は非常によくマッチする。

遠見尾根上は快適なスノーハイクだが、雪庇が発達している個所もある為注意が必要だ。

仲良く前を歩く二人を呼びかけると笑顔で振り向く。
楽しい仲間との山行は最高だ。

大遠見山に着き、幕営地を探すが明日のアタックを短くするために少しでも前に進む。

西遠見山手前で風もふせげる適地を発見。
ここを本日の幕営地とする。

設営後、ふと五竜岳に目をやると五竜岳直下のAルンゼにスキーヤーの姿が。
この週末、Aルンゼを滑降すると言っていた東京オフィス営業課の二塚のパーティーだ。
お互いのパーティの安全を祈りつつ樫本作の豪華なモチ入り鍋を楽しみ、早めに眠りについた。

3時起床。前日16時ごろから辺りは霧に包まれていたが、外に出ると天然のプラネタリウム。本日も天候は問題なさそうだ。
本日は長い行動時間となる為、しっかりと朝飯を食べて出発。

出発直後に二塚パーティと遭遇。二塚の激励と雲海より現れた太陽に後押しされて五竜岳を目指した。

雪の状態をチェックし、白岳へは登らず、南側のトラバースルートをとった。

五竜山荘に到着後、アタック装備を整える。快適なスノーハイクはここで終了。
冬期北アルプスならではの強風と、固くしまった雪となり、ここからは一切気を抜けないルートとなる。

樫本が慎重にルートファインディングを行う。
記録では夏道を途中までトラバースするルートだった。雪の状態より早めに稜線に上がるルートを取った。

まっすぐ立っているのが困難なほどの強風が吹き荒れる中、確実にピッケル打ち込み、アイゼンを蹴り入れる。

五竜岳山頂直下の雪壁の直登を続けていると先頭の芳本が咆哮。
そう、五竜岳の山頂が見えた合図だ。

撤退を決める時刻であった10時ちょうどに山頂に着いた。
山頂に埋まっていた立て札を掘り返し、記念撮影。
見渡す限りの絶景。雪山を続ける理由がそこにはあった。

山頂に立った余韻もそこそこに、そそくさと下山。
下山はバックステップで下る、登りよりも気が抜けない。

慎重に確実にステップを刻み、五竜山荘に無事に辿り着いた。
達成感と安堵感から思わずメンバーを抱きしめた。
抱きしめた芳本の体はゴツく、改めて頼りがいを感じた。

そこからはひたすら下山。
ちょいちょいある遠見山の登り返しにヒーヒー言いながら、近いようでなかなか近づかないゲレンデを見ながらひたすら歩いた。
早く下界へ下りたい気持ちと、楽しかった山行が終わってしまう気持ちとの葛藤を抱きながら歩いた。
うまい食事と五竜岳登頂という目的を果たせ、素晴らしい山で素晴らしい天気の中、素晴らしい仲間たちとの素晴らしい山行となった。

 

冬期北アルプスでの夜は相当冷え込むが、今回はカミナ™ドームウインターライナーとスノーフライを装着することにより、寒さを感じることなく朝を迎えた。アクセサリの組み合わせでオールシーズン対応可能なカミナ™ドームは翌日の山行に体力を温存してくれる。まさに日本の山岳環境で思う存分に使い倒せるテントであった。

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