DRY LAYERING ドライを重ねる 5レイヤリング

投稿者: 相川 創

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スタッフの遊び記録
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大峰山脈西面の険谷・刈安谷を遡行した誰もが、ゴルジュの真っ只中で左岸から合流する見事な滝に目を奪われるだろう。
岩盤を真っ二つに割ったようなチムニーの中を落ちるこの滝、ホホゴヤ谷のローソク滝は、筆者は数ある紀伊半島の滝の中でももっとも整った美しい滝のひとつだと思っている。しかし、その上はどうなっているんだろう?あのぶっ立ち方だと、すごいゴルジュがあるんじゃないだろうか。
かねてから気になっていたホホゴヤ谷、水線ど真ん中を抜けるため、キャニオニングスタイルでトライすることにした。

■アクティビティ日:2023年8月6日

刈安谷の左岸に尾根をアプローチに選択。少し急な箇所はあるが、難しいところはない。

標高770mの平らな尾根まで上がり、ホホゴヤ谷の支流に降り立った。

このあたりは、ナメ滝が続く全くの癒し系の様相だ。


出だしは癒やし渓

ホホゴヤ谷は地形図上では、等高線が詰まっている区間は短い。

ひょっとしたら、ローソク滝の上はゴルジュがあってもたいしたことないかもしれない、という可能性はあった。

しかしその懸念は全く杞憂だった。


ゴルジュの始まりを告げる3m滑り台

歩くことわずか数分、軽い1.5mほどの飛び込みをこなすと、両岸が切り立ち始め、さっそくゴルジュが始まる。

 

続く4m滝。手前が浅いため、遠くに踏み切る!


10m滝はラッペルで

3mのトユ状滑り台を滑り降り、続く10m滝は釜が浅く、ラッペルで下降する

息つくヒマもなく、3連の釜、そしてその先に「なにか」がある気配が見える。


3連の釜、その先には切り立った壁が

ツルツルの釜が次の滝の落ち口になるタイプのぎゅっと凝縮されたキャニオニングには理想的なゴルジュ。昔遠征で訪れたことがある、スイスのティチーノの谷を彷彿とさせる。完全に期待以上だ!

 

3連の滝一発目は6mの飛び込み。

釜の形状が複雑なので、パートナーを先に吊り降ろして偵察してもらう。

深いポイントめがけて踏み切ってジャンプ!

続く滝もやや釜浅目だが、滑り台形状なので問題なく滑り込むことができた。

2発目の滝はスライダーで


(3連釜の3つ目はクライムダウンとすべり台でクリア)

3発目はちょっと飛び込めない形状。少しクライムダウンして、最後はすべり台でクリア。

さて、ブッ立った壁だけが見えていたその先は何が待っているだろう。

狭部に挟まったチョックストーンの隙間から覗き込んでみると、狭まった箇所から吹き出した水が、見事な40m大滝となっていた。ローソク滝より手前の区間が、こんなに盛りだくさんとは!

この滝は爆水の真っ只中をラッペルで抜ける。

40m大滝の水流中をラッペル

 

下から見上げると美しい滝だ。

このあたりは通過不能系の形状のゴルジュで、登った痕跡も降った支点もまったくなかった。


CS滝と斜瀑がミックスしたような美しい40m滝

ここからこの滝を眺めた人はおそらくいないのではと思われる。

沢は90度右に曲がり岩盤を真っ二つに割った最狭部が見える。この形状は間違いない。ローソク滝の落口だ。


完璧なゴルジュ、ローソク滝の落口

それにしても完璧な形状のゴルジュだ。

ローソク滝は全く逃げ場のないチムニー滝

瀑水ど真ん中を抜けていくしかない。昔見た記憶で行けると踏んでいたが、今回は水量多く、水圧に耐えながらのラッペルになった。

 


水流ど真ん中のラッペル

もうちょっと多かったら結構厳しかったかもしれない。

なお、高さはぴったり30mであった。

ようやく刈安谷に降り立った。

ここから先は下降、遡行どちらも通過したことがあるが、刈安谷の核心部でもあり、気は抜けない。

まずは洗濯機のように沸き立つ釜を持った6m斜瀑

釜が即次の12m滝の落ち口になっているので、ガイドラインを用いてクリアした。

 

そのまま12m滝をラッペルし、最後は笹ノ滝40mでフィニッシュ。


笹ノ滝を下ってフィニッシュ

ホホゴヤ谷から刈安谷につなぐこの区間は、距離300mほどの区間に、無名滝40m、ローソク滝30m、笹ノ滝40mの3つの大滝を含む13個もの滝を連ねる見事なゴルジュであった。

キャニオニングのラインとしては、国内では屈指のものではないだろうか?

 

遊びのMVPアイテム

ドライレイヤー®ウォーム

キャニオニング時は水中に浸かっている時間が非常に長いことと、浮力をつけるためにウェットスーツを使用している。その際、ドライレイヤー®ウォームを着用するのが実はおススメ。保温性UP、汚れ防止などの効果の他、着脱を楽にしてくれるのもありがたい。

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執筆者:商品開発課 相川 創

2008年入社

電機系の検査機器メーカーでのエンジニア職を経て、アウトドアでのモノ創りがしたくて全く異業種のfinetrackに入社。

沢や滝を登りまくっているうちに、沢を下るキャニオニングにも目覚めてしまった。日本国内の他、台湾やニュージーランド、スイスやイタリアの渓谷にも足跡を残す。

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