最強の5レイヤリングとは

投稿者: 相川 創

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スタッフの遊び記録
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奈良・大峰、普賢岳東面の地獄谷上部のアイスクライミングエリアには、2本のビッグルートがある。
ひとつは、「閻魔大王」と名付けられた、数年に一度しかつながらない幻クラスのルート。WI7とグレーディングされているが、おそらく、初登以降完登されたことはない。
もうひとつは、「グランドイリュージョン」という、100メートルオーバーでほぼバーチカルが続く好ルート。
いずれも、奈良県の山中に、これだけのスケールの氷瀑があることに、訪れた人は驚くだろう。
グランドイリュージョンは、コンディションの差はあれ毎年安定して氷結はするが、2月でも暖気が入れば一気に崩壊したりするため、タイミングに恵まれずこれまで訪れることもできていなかった。1月末に近くのシェークスピア氷柱を登った際、今シーズンはまだまだいけると判断。2月もずっと寒い状態が続いていたので、コンディションは良いに違いない。

前泊地で車のキーの閉じこみという間抜けなミスをして出遅れ、前衛滝への取りつきは9時を過ぎてしまった。この前衛滝も40m滝くらいはあり、単独の滝としてもなかなか立派だ。

登攀自体は、弱点をつけばWI3-4程度で易しい。

前衛滝を超えるとグランドイリュージョンが目の前にドーンと現れる。
なかなかのスケールとぶっ立ちぶりだ。

今回、パートナーが直前に足の爪を痛めていたこともあって全ピッチオンサイトトライする機会をもらえた。
1ピッチ目はツララ状のうすかぶり気味のバーチカルで、ここが核心だろう。

ツララを叩き落しながら、凹角を利用しながらじりじりと登る。10mほど登り、怖いトラバースから緩傾斜部分を右上して再び傾斜が強まる手前まで30mほど伸ばす。WI5+はありそうだが、なんとかノーテンで登りきった。

わずかに傾斜が緩んだところでビレイ。

既に結構な高度感だ。

2ピッチ目。左上するラインが目に入るが、水が結構流れているところに突っ込む気にならず、右上して凹角に入る。1ピッチ目が終わればいただきかと思っていたが、このピッチも断続的ながらほぼバーティカルで、侮れなかった。最後は脆い氷の斜面を登って洞窟まで。35m、体感WI5。

洞窟内のビレイ点は、ルート中唯一の平らな場所だった。

3ピッチ目。水をかぶりながら洞窟から少しクラムダウンして左にトラバース。その上は、若干凹状のバーティカルだが、傾斜の強い区間は長くはない。数メートル登ると最後は緩傾斜のスラブとなり、30mほど伸ばしたが立ち木まであと3mで無念のロープいっぱいとなった。50m 体感WI4+

仕方なく少しクライムダウンして、しっかりとした氷のあるところでハンギングビレイ。60mロープにすればよかった。

最後は雪壁を数メートル登って終了右岸側の樹林帯を3ピッチの懸垂でとりつきまで降りることができた。

100mオーバーのスケールで、変化があって質も素晴らしい。関西といわず国内でも屈指のルートの一つかもしれない。

ストップアンドゴーの差が大きいアイスクライミングでは、保温性と行動時の蒸れにくさに圧倒的に優れたドラウトポリゴンシリーズがおススメだ。中でもドラウトポリゴンアッセントジャケットは、腕や脇の周辺を薄手にして、腕上げの良いパターンを採用しており、この時期のクライミング用のミッドレイヤーとしては、わたしはこれ一択である。

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