DRY LAYERING ドライを重ねる 5レイヤリング

4/202021

「ドライな着心地で苦手な寒さから身を守る」vol.4 サイクルショップオーナー:高岡亮寛さん

fun to trackトップに戻る

アマチュアレーサーが参加する国内最長のロードレースで、最速の称号を6度獲得。2020年に長年勤めていた会社を退職して自身のサイクルショップをオープンし、同年、日本縦断のギネス世界記録も樹立。自転車に魅せられて、自転車とともに生きる道を選んだ最強ホビーレーサーが語る、ドライレイヤー®の魅力とは?

知る人ぞ知る自転車界のレジェンド

東京都目黒区にあるサイクルショップ「RX BIKE」。今回のドライレイヤー®の愛用者は2020年4月にオープンしたこちらのお店のオーナー、高岡亮寛さんです。自転車に詳しい方ならすでに高岡さんのことをご存知かもしれません。それもそのはずで、実は高岡さんは自転車界のレジェンドでもあります。
話を伺った高岡亮寛さん。中学生時代のロードバイクとの出会いがその後の人生を決めることに

趣味でロードバイクを楽しむ“ホビーレーサー”の甲子園と称される国内最長の市民ロードレース「ツール・ド・おきなわ市民210km」の2019年の覇者であり(2020年はコロナの影響で中止)、勝ち取ったタイトルはこれで6つ目。

2020年8月には日本縦断のギネス世界記録に挑戦し、鹿児島の佐多岬から北海道にある宗谷岬までの約2600kmを疾走。6日13時間28分という驚きの超高速タイムを叩き出し、ギネスに認定された強者です。

最強のホビーレーサーであり、サイクルショップのオーナーとしても自転車に精通する高岡さんに、ドライレイヤー®を着る理由を伺いました。

苦手な寒さを克服するために、ウエア選びに気を使う

−高岡さんは「ツール・ド・おきなわ市民210km」で何度も優勝経験をお持ちです。普段はどんなトレーニングを行っているのでしょうか?

週末はもちろん平日も、ほぼ毎日走ります。走る時間は1時間のときもあれば5時間のときもあって、日によってまちまちですね。

−それを一般企業に勤めながら続けていたというから驚きです。現在はご自身のショップを立ち上げてサラリーマン時代とは違う立場になりました。時間の使い方に変化はありましたか?

最速の栄冠を掴むために全力でペダルを漕ぐ。

これまではレースのための練習がメインだったんですけど、自分のショップを出してからは、まず自分が経験して自転車のいろいろな楽しみ方をお客さまに伝えないといけない立場になったので、ロードからオフロードまで、なんでもやっていますね。

サラリーマンが限られた時間で、マウンテンバイクをやって、グラベルもやって、シクロクロスもやってというのは到底できることではないので、いまはやりたいことを全部やっている感じです。

−自転車に乗ること自体が大好きなのですね。機材にはもちろんこだわりがあると思うのですが、ウエアに対してはいかがでしょう?

身につける装備への意識もずっと持っていました。いろいろ調べて、いろいろ試してきましたね。

「RX BIKE」の店内。ロードだけでなく、MTBやグラベルなど、隅々まで機材が並ぶ

−ウエアを選ぶうえで気にしているポイントを教えてください。

ロードバイクに乗る場合はスピードが速くなるので、デザインを気にしていて、快適だけどバタつかない、空気抵抗が少なくなるものを選びます。季節によって、夏はかいた汗を処理する吸汗速乾性、冬は寒いので防風性なども必要です。

また、僕の場合はとにかく寒いのが苦手で、体が冷える状況をどうすればしのげるかということも考えます。体が冷えるとパフォーマンスが落ちるだけでなく、体も動かなくなりますからね。

坂道を下るときに汗が冷える自転車ならではの状況

−体が冷えるという状況を、もう少し詳しく教えてください。

メディアとの企画で、200km×3日間というロングライドツーリングに参加したときの話なんですが、標高2000mくらいの峠を越える日が一日中雨ということがありました。

−それは辛い。

とにかく動いて体を温めたかったので、登り坂が早くこいと思いましたね。これは取材に限った話ではなく、サイクリングでは途中で雨に降られることも少なくありません。

−雨は体が冷える要因のひとつですね。

「ホントに死ぬかと思ったんですよ」と、雨の中で経験した凍えるような峠越えを振り返る

また、自転車の特徴として状況がすごい変るというのもあります。

−それはどういうことですか?

たとえば、坂道を登るときは時速15kmとかで一生懸命走っていて、スピードも出ていないし、体を動かしているので体内で熱が発生しているからいいんです。

でも、峠を越えた先が下り坂だと、時速50kmとか60kmとか、けっこうなスピードが出て真正面から強い風を受けます。それなのに、基本、体は動かしません。すると、登りでかいた汗が一気に冷えて、急激に体温が下がるんです。

それが一日の中で何回も何回も繰り返されるっていうのが自転車の特徴ですね。

ドライな着心地を実感して、ギネス記録への挑戦中も毎日着用

−そういった体の冷えを軽減するためにドライレイヤー®を着るようになった?

きっかけは自転車の練習仲間からの口コミです。たしか、雨に降られると体が冷えるといった話をしていて、体が冷えないようにするにはどうやって工夫したらいいか、という文脈の中で教えてもらったと思います。

−当時ドライレイヤー®をどのように紹介されましたか?

仲間は汗冷えを軽減するウエアを調べていて、どうやらドライレイヤー®がいいらしいとなって、実際に使ってみたらすごく良かったという話を聞いたんです。

いちばん引っ掛かったのは、山に登る人たちの間ではドライレイヤー®を着るのが標準だよとも言われて、機能性の高さがポイントなのかなと思って、じゃあ使ってみるかってなりましたね。

「RX BIKE」で取り扱うドライレイヤー®は、ウォーム、クール、ベーシックのフルラインナップ

−自転車メーカーが作る商品で、汗冷えを軽減するウエアはないのでしょうか?

それぞれ似たような商品を出していますが、ドライレイヤー®はすごくいいよって練習仲間がすすめるから、それで着るようになった面もありますね。

−実際着てみて、違いは感じましたか?

ドライレイヤー®の上に着る服にどんどん汗が移って、少なくともドライレイヤー®はあまり濡れてないという感じがありました。

−普段はどんなときに着ているのでしょう?

練習のとき、冬はとくに愛用してますね。トレーニングで体にかかる負荷が高くなると冬でもけっこう汗をかくので、そのとき直接肌が濡れないように、ドライレイヤー®をほぼ毎日着ています。

−ドライレイヤー®には種類がありますが、冬は主に何を着ていますか?

時には未舗装路のライドも楽しむ。肌寒い時期はドライレイヤー®と防風ジャケットが欠かせない

ウォームを着ることが多いですね。ドライレイヤー®ウォームの上に、さらに吸汗速乾のアンダーウエアを着て、その上に裏起毛の防風ウエアを重ねています。

高岡さんは自転車による日本縦断のギネス世界記録もお持ちです。記録に挑戦したときもドライレイヤー®を着ていましたか?

はい、毎日着ていました。

そのときは朝から夜中まで走ることもあり、出発したときは九州では気温が35度だったのが、後半になって東北、北海道に入ると気温15度とか、さらに雨の日もあったので、ドライレイヤー®以外のウエアは、真夏から真冬の仕様を全部持っていきました。

濡れてれも乾きが速いポリゴン2ULは休憩中の保温着として活躍。コンパクトになるので携行性もよかった

 

ジャンルを問わず、自転車に乗るすべての人におすすめできる

−自転車に精通する高岡さんの視点から、ドライレイヤー®は自転車のどのジャンルにすすめられるウエアだと思いますか?

汗冷えは、大汗をかくロングライドやヒルクライムだけでなく、ツーリング、サイクリング、ロードレースなど、すべてに共通する課題です。ジャンルを問わずおすすめできると思いますね。

近頃は、話題のレストランまで自転車で走って食事を楽しんでから帰ってくるという「グルメライド」も人気です。自転車から降りてご飯を食べるとき、服がベタつかないのはいいですよね。

汗を大量にかいたときサラッとしているのは大きなメリットだと思います。

仲間とともにオフロードを疾走。MTBも自転車の魅力のひとつ。

−最後に、高岡さんの今後の目標も教えてください。

「ツール・ド・おきなわ」には毎年出場しようと思っています。今年はほかに、国内のMTBのクロスカントリーレース「SDA王滝」や、世界最大級の320kmを走るアメリカのグラベルレース「アンバウンドグラベル(旧ダーティーカンザ)」にもエントリーしました。

ブルベ(※)の最高峰とされ、世界最古のサイクリングイベントして伝統もある約1,200kmの「パリ〜ブレスト〜パリ(PBP)」にも挑戦してみたいし、長い目で見ると年齢ごとにレースが分かれている「トライアスロン」も面白そうです。

−自転車を舞台にした目標は尽きることがなさそうですね。

ロードレースはシンプルな競技なんですが、戦略とか駆け引きとかゲーム的な要素があって、それが面白いと感じています。自分の力で日本縦断やアメリカ横断をやり遂げられるのも自転車のすごいところですよね。いまでは400kmなら一日で走れると思えるようになりました(笑)。いろんな側面がありすぎて、一言では語れないところが自転車の魅力ですね。

※制限時間内に定められたコースの完走をめざす長距離自転車イベント。タイムや順位を競わない点がレースと異なる。約1,200kmを走る「PBP」の制限時間は90時間。

教えてくれた人

RX BIKEオーナー 高岡亮寛(たかおか あきひろ)さん

1977年生まれ。神奈川県出身。「ツール・ド・おきなわ市民レース210km」は、2007年の優勝を皮切りに、11年、15年、16年、17年、19年の頂点に君臨。44歳を迎える今年も、もちろん優勝を狙って出場予定。「一般的には力が落ちてくる歳ですが、自分の中ではやれると思っています」と、胸を張って意気込みを語ってくれた。インカレロード優勝、U23世界選手権出場経験も持つ。

RX BIKE
全ての人に自転車の楽しさと利便性を伝えていきます。スポーツとして自転車を楽しむ人、自転車で健康増進をしたい人、通勤などに移動の手段として自転車を使う人へ、サイクルライフを提案。

 

ドライレイヤー®ベーシックの特長


肌に直接着て、その上に吸汗速乾ウエアを重ねることで、肌をドライにキープ。汗冷え・濡れ冷えのリスクを軽減し、登山やアウトドアでの安全・快適性を高めます。

肌をドライにする撥水性


優れた撥水性によって、かいた汗を瞬時に肌から離し、肌をドライにキープ。汗冷えを抑えて、体温を守ります。

詳しく見る          

 

構成/文 吉澤英晃

ACTIVITIES