finetrack商品に込められたこだわりを紐解く本シリーズ、2回目はカミノパンツにフォーカスを当てました。
私たちは高機能な生地を採用するだけにとどまらず、縫製にもとことんこだわります。今はほとんど用いられない技術であっても、工程が煩雑であっても、すべては「頑丈なのに動きやすい」を叶えるため。
定番アイテムを支える、finetrackのこだわりの一部をご紹介いたします。
摩耗しにくいタフさと、ストレッチ性。その生地性能により、藪を漕ぎ岩稜帯を突破するバリエーション登山から、頻繁に屈んでコケを観察するような森歩きまで、幅広く活躍するカミノパンツ。
生地性能のほかにも、ハードユースに耐えるための、縫製のこだわりが隠されています。
そのひとつが腰ポケット。ファスナーをむき出しにせず、玉縁布（たまぶちぬの）という生地で覆ったこの仕様は、見た目のシックさだけでなく、実はファスナーの破損を減らす役割も。
折り返した玉縁布が周囲の生地に張りを生み、ファスナーの開閉がスムーズになることによりエレメントのズレや糸抜けを防げるのです。
玉縁布は見た目をシックにするだけでなく、ポケットやファスナーの耐久性向上にも役立つ。
また股部分を内側から見ると、生地の擦り切れなどを軽減するための補強布が付いています。この仕様は、大きく脚上げするような時に股部分の破断を防ぐためのもの。
パンツを裏返しにして股の部分を見ると、補強布が丁寧な縫製で付けられている。
19世紀ヨーロッパの乗馬ズボンに起源を持つとされ、その縫製工程の面倒さゆえ、今ではほとんどのパンツで採用されていません。
こういった見えにくい部分へのこだわりが、カミノパンツの動きやすさと頑丈さの両立を実現させているのです。
大きく脚を上げるシーンでも股部分からの破断の心配は無用だ。
高度な技術でストレッチ性を付加したナイロン繊維による、薄手ながら耐久性の高い生地を採用。撥水性や防風性も備え、高機能でありながら、穿いた時のシルエットの美しさにもこだわった一本。春～秋のトレッキングから、クライミング、沢登りなどのハードユースまで、幅広いアクティビティに活躍します。
