最強の5レイヤリングとは

投稿者: 清水 憲柱

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スタッフの遊び記録
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「海の日」と聞くと、それだけで夏が来たことを実感する。暑い夏は、高山の涼しさを楽しむに限る。
…ということで、久々のアルパインクライミングへ行くことにした。
せっかくの3連休を使うのだからアプローチにも時間のかかるところが良い。それならば、以前から行きたかった滝谷へ。その中でも1番長大な尾根である第4尾根を登ってきた。
■アクティビティ日:2018年7月14日~7月16日

■7月14日

雨男の私にしては非常に珍しい快晴だ。
青い空の元歩いていると、明日の登攀への期待が徐々に高まっていく。

今回のメンバーは60代、40代、20代が各1名の世代混合パーティ。
おのおの青春時代の山の話をしながら、歩を進める。

涸沢テントを張るのが滝谷登攀の定番であるが、今回は登攀時の順番待ちや初のアルパインエリアへのアプローチであること等を鑑み、初日に北穂まで上がってしまう作戦だ。
・・・しかし、いざ涸沢に到着すると、これから向かう北穂の大きさに気持ちが折れそうになる。
涸沢で十分に休憩した後、少し重くなってしまった腰を上げて再び歩き始めた。

ここから北穂小屋のテント場まで一気に上がる。この長い登りの途中から、軽い高山病になってしまった。
考えてみれば、24時間前までは海抜がほぼ0メートルの神戸にいたのだ。その辺りも考慮すべきであった。
幸い少しの頭痛程度で済んだため、この日は予定通り、北穂のテント場まで登った。

 ■7月15日

朝日を浴びながら準備を進める。

松涛岩の右手から×マークを踏み越える。それから数メートルの明瞭な踏み後を辿り、C沢と合流する。

アプローチであるC沢の下降は噂通り悪い。全ての岩が安定しておらず、崩れる感じだ。過去の記録を調べていると、岩雪崩を起こしてしまった記録も何件か見られる。岩を落とさぬよう、慎重に下降を続ける。

アプローチは、C沢をまっすぐ降りると聞いていたが、雪渓が多く残っておりとても直線的には降りられそうにない。
右へ右へと沢を巻くように進路をとる。
C沢全体を通して踏み後のようなものは無数にあり、たどると大体ハーケン等で懸垂支点はあるが、自分達だけでルートファインドを行い、いざというとき支点を作成できる程度の技量は必要であろう。

前を向けばドーム中央稜登攀中のクライマーの姿が。「今度はあそこも狙いたいな…」と、さっそく次回に向けての妄想が膨らむ。

C沢全景。赤線が徒歩、黄線が懸垂、破線箇所が写真に写る岩の裏側を回った箇所である。雪渓が中途半端にあったため、私たちはC沢から大きく離れ、懸垂を数回繰り返すことになってしまった。C沢の下降は雪渓の消えた秋の方がスムーズに進めると思われる。

滝谷の岸壁が迫ってくるような迫力に圧倒されながらも、スノーコルから取り付へ向かう。この後、数十メートル上がったところからいよいよロープをつける。

Aカンテ、Bカンテを登り切ったところの、Ⅰ級のピッチ。写真をとり忘れてしまったが、個人的には下の写真の1ピッチ手前、Bカンテが、全ピッチを通して1番楽しかった。

前パーティに追いついたため休憩。
久しぶりに晴天に恵まれたおかげで、久しぶりに展望も楽しめる山行となって本当によかった。
ここで気づいたことだが滝谷には多くの鳥が飛んでいる。「鳥も通わぬ」で有名な滝谷だが、その険しさゆえにここに来れるのは自由に飛び回れる鳥くらいで、天敵もいない良い住処となるのであろう。

7ピッチ目。ピナクル脇の凹角を登る。なぜあの大きさで自立するのか。不思議だ。

核心手前のスクイーズチムニーのピッチ。この後の核心ピッチは高度感あるハングを豪快に超えていく今までの長い道のりの締めくくりにふさわしいものであった。

登攀時間は5時間ほど。予定通りのタイムだ。しかし、アプローチで時間をかけすぎたため、昼過ぎにはテント場に戻る予定が、16時過ぎになってしまった。結果として初日に北穂まで上がっておいたことが吉と出た。

■7月16日

3日目はのんびり下山。先輩方の屏風岩での体験談を聞いたり、「次はあそこだ」などと、最後まで登攀話が尽きることはなかった。
夏の3連休、これからのハイシーズンに向けてよいスタートが切れた。

 

松本でも35度を超える記録的猛暑であったこの3連休。北アルプスも暑く、特に初日は上高地から北穂高小屋までの歩きでかなりの汗をかいてしまった。
今回泊まった北穂稜線のテント場では雪渓が近くに残り、そこから吹き降ろす風は冷たいものとなる。
そのような環境でもスキンメッシュは冷えから遠ざけてくれる。高山では欠かせない装備である。

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