
暑い夏は、やっぱり沢。
冷たい水に足を踏み入れた瞬間から、暑さなんてどこへやら。
澄み切った渓を進んでいくと、目の前に広がるのは思わず息をのむような蒼の世界。
越百川で出会ったのは、まるで蒼い宇宙を泳いでいるような景色でした。
■アクティビティ日
2026年7月11日~2026年7月12日
今回の計画は、中央アルプス・越百川(こすもがわ)から越百岳を経て伊奈川ダムへと抜ける1泊2日の周回ルート。初日に標高1372m地点まで進み、翌日に越百小屋を経て山頂へ登り詰めるプランだ。好天にも恵まれ、絶好の沢登り&泳ぎ日和の中でのスタートとなった。
Day 1_7/11(土)
アプローチの林道をしばらく歩き、汗だくになりながら砂防堰堤へ到着。ここからいよいよ入渓する。

しばらく林道を歩き、砂防堰堤から入渓

冷たい水に身を委ね、火照った体を一気にクールダウン
序盤から見応えのある滝が現れ、ゴルジュ帯への期待が一気に高まる。

ゴルジュの手前に立ちはだかる8m滝

滝を巻いた後、再びゴルジュへ戻るため懸垂下降
両岸が切り立ったゴルジュ内は、外の喧騒を忘れさせる特別な空間。水面から差し込む光が揺らめき、息をのむほどに美しい。

切り立つ側壁と透き通る水。やっぱりゴルジュ内は特別で美しい

光が差し込む水路。まるで蒼い宇宙の中を泳いでいるかのようだ
美しい渓相に癒やされるのも束の間、テクニカルなポイントが次々と立ちはだかる。

4mチョックストーン滝。果敢に水線突破を試みるも、猛烈な水圧に押し戻され無念の高巻き
(↑よく見ると、滝の激流の中に打たれるトップの姿が…)

凹角クラックの8m滝。出だしはアブミを使って乗り上げる

ヌメりが強く、難しい
登りきって振り返ると、そこには抜けるような青空と眩しい夏の渓谷が広がっていた。

眩しい光に満ちた爽快な夏の沢

再びゴルジュ帯へ突入。頭上を覆う瑞々しい緑も鮮やかだ

深呼吸しながら、静かな水路をぐんぐん泳ぎ進む

両岸の岩壁に切り取られた空。ゴルジュの底から見上げるこの景色が好きだ
泳ぎと登攀を楽しんだものの、思いのほか時間を要し、予定より手前の1097m地点で行動終了。ここを本日の幕営地とした。

冷たすぎる水風呂

タープを張り、静かな渓でご飯タイム

川底の砂が黄金色にキラキラと輝く。花崗岩由来の鉱物だろうか?
Day 2_7/12(日)
昨夜は1097m地点泊となったため、越百小屋までは標高差1,200m、山頂までは実に1,500m。果たして無事に抜けられるだろうか……気合を入れ直して早朝から行動を開始する。

ゴルジュ区間が終わると、単調な登り

標高1900mの二俣。越百小屋直下へと突き上げる左俣へ
源頭部へ近づくにつれ、地形は次第に急峻さを増していく。

小滝が連続してテンポよく高度を稼ぐが、上流部は崩れやすいガレ場。浮石を踏まないよう一歩ずつ慎重に進む

最後は滑りやすい急斜面のザレ場。土壁に手を突き刺しながら必死に這い上がり、なんとか草付きへ脱出
ザレを力技で詰め上げ、ようやく越百小屋の建つ稜線へと飛び出した。

越百小屋に到着したのは13:30。ここから山頂を往復すると下山が日没後になってしまうため、今回は山頂を踏まずにおとなしく下山することにした
伊奈川ダム手前の長い林道をひたすら歩き通し、ゲートに辿り着いた頃には日没ギリギリのフィニッシュとなった。思い通りにいかない部分も含め、沢登りの醍醐味が凝縮されたタフで充実した山行だった。

フラッドラッシュ®
ファイントラックのウォーターウエアといえばフラッドラッシュ®。水中では温かく、高巻きでは蒸れにくい。沢登りでは、必須アイテム。寒がりなので 、ドライレイヤー®ウォームやラピッドラッシュ®、環境によってはウェットスーツなども組み合わせて使っています。

執筆者:マーケティング課 山下 良太
入社年:2021年
最近「思い出の複利」という言葉を耳にしました。ソロも良いですが、みんなで行く山は、後から語りあう楽しさも含め、より大きな価値=記憶になると感じています。